虫歯の前兆や初期症状とは?見つけ方や知覚過敏との違いを解説

監修者情報

院長:内藤 嘉彦

<保有資格>

  • 国際インプラント学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会
  • 顎咬合学会認定医など

<自己紹介>

はじめてお越しいただく方は、歯医者に対して不安をもたれているかもしれません。
当院は常に患者様を第一に考え、不安を取り除き安心して治療をお受けいただきたいと考えています。
まずはカウンセリングを行いますので、お気軽にお口のお悩みをお聞かせください。

虫歯 前兆

歯科医院へ行く理由でもっとも多いのは、虫歯の治療です。

日本では、虫歯ができたことを自覚してから歯科医院へ行く方がほとんどで、欧米諸国のように虫歯予防が徹底されていません。

本来は目で見て虫歯だとわかる前に歯科医院を受診すべきですが、日々の忙しさからなかなか足が向かないという方も多いのではないでしょうか。

虫歯は進行すると治療に時間も費用もかかるうえに、削る治療をしなければいけないため、歯にダメージを与えることになります。そうならないためにも、虫歯は早い段階で治療しなければいけません。

虫歯を早い段階で見つけるためには、虫歯の前兆や見つけ方について知っておく必要があります。

また、虫歯の症状とよく似た知覚過敏と勘違いして、虫歯を見逃してしまう方もいるので、その違いについても理解しておいた方がよいでしょう。

この記事では虫歯のメカニズムや進行具合と治療方法、虫歯の前兆や初期症状、知覚過敏と虫歯の違いについて詳しく解説します。

虫歯かもと思うような心当たりがある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

虫歯のメカニズム

虫歯 前兆

そもそも、虫歯がどうやってできるのかご存知ですか?

一般的に、歯磨きは毎日2回〜3回行います。人によっては歯磨きをあまりしないのに虫歯が1本もないという方もいますが、ほとんどの方は歯磨きをしているにもかかわらず、虫歯になってしまいます。

虫歯は、ミュータンス菌という虫歯菌に感染することによる感染症です。ほとんどの場合、生後10か月から2〜3歳までの間に親御さんや身近な大人から感染します。

いったん虫歯菌が定着してしまうと、口の中では虫歯菌が糖をエサに歯垢を作り出し、その中でさらに増殖します。そして増殖した虫歯菌が糖から酸を作り出し、口の中の酸性度がある一定の濃度に達すると、歯の表面のエナメル質やその中にある象牙質が徐々に溶けていってしまうのです。

虫歯が進行し、歯の表面に穴があいてしまうと、自然には元に戻りません。

虫歯の進行具合と治療方法

虫歯 前兆

歯は主にエナメル質と象牙質、歯髄という3つの組織で構成されています。虫歯菌は、歯の表面の1番外側を覆っているエナメル質から溶かしていき、徐々に歯髄へと到達します。

以下は、虫歯の進行具合と治療方法を表にまとめたものです。

症状 状態 治療方法
CO 歯の表面のカルシウムが少しだけ溶けはじめた箇所がある状態 歯科医院でフッ素を塗布したり、自宅でもフッ素入りの歯磨き粉を使用したりしてケアを行う
C1 虫歯菌の酸によって歯の表面のエナメル質が溶けはじめた状態 虫歯ができた部分を削って歯科用プラスチックなどで詰め物をする
C2 エナメル質の内側にある象牙質まで溶けはじめた状態 虫歯ができた部分を削り、詰め物や被せ物をする
C3 虫歯が象牙質の内側にある歯髄にまで達した状態 虫歯で汚染された歯髄やその周辺部位を取り除き、内部を綺麗にする根管治療を行う
C4 目に見える歯の部分がほとんど溶かされ、神経も死んでしまった状態 ほとんどの場合、抜歯をして歯の代わりになる入れ歯やブリッジなどで処置を行う

虫歯の前兆や初期症状について

虫歯 前兆

虫歯というと、穴があいて黒くなっているようなイメージがある方も多いです。

虫歯の初期段階では、自覚症状がほとんどないため、気づいたときにはすでに象牙質にまで達していたというケースも少なくありません。

虫歯の前兆や初期症状に気づくことができれば、歯を削る治療を受けなくても済むケースが多いので、早めに見つけて歯科医院へ相談に行きましょう。そのためには、虫歯の前兆を見逃さないことが非常に重要です。

ここでは、虫歯の前兆や初期症状についてご紹介します。

歯や歯茎の境目に白く濁った箇所がある

鏡で歯をよく見てみると、歯垢がついているわけではないのに白く濁っている箇所はありませんか?

もともとの歯の色よりも白色が濃く、光沢を失って濁っているようであれば、虫歯の前兆が現れている可能性もあります。

これは、歯の表面からミネラル分が溶け出した「脱灰」という状態です。脱灰は飲食のたびに起きていますが、その状態が長く続くと、徐々に歯を溶かしていき穴があいてしまいます。

歯の表面に黒っぽい点がある

歯の表面に黒っぽい点がある場合、すでに虫歯が進行していると思われがちです。

たしかに虫歯が進行して穴になっているケースもあります。しかし穴が確認できない場合は、脱灰を歯の再石灰化(唾液の力によって脱灰で失われた成分を再び歯に取り込み、自然治癒させる力)によって止められた結果、初期虫歯が固まって黒く見えている可能性も。

ただし、進行がストップしたからといってそのまま放置してしまうと、再度脱灰が起きたときに穴があいてしまう可能性もありますので、注意しなければいけません。

冷たいものや熱いものを飲食するとしみる

「最近、冷たいものや熱いものを食べたり飲んだりすると、歯にしみる気がする‥」そのような場合は、虫歯が象牙質にまで達しているかもしれません。

歯の表面のエナメル質は、外部からの刺激を神経に伝達しないため、虫歯でない歯はしみたり痛みを感じたりしません。しかし、エナメル質より内側にある象牙質は表面に小さな穴があいており、飲食物によって受けた刺激を神経に伝達してしまいます。

さらに症状が悪化すると、しみるだけでなく激痛を感じることも。虫歯の場合は症状が数十秒以上持続し、冷たいものや温かいもの、甘いものが触れると必ずしみます。

舌で歯を触ったときに引っかかる感じがする

舌で歯を触ったとき、表面が滑らかでなく引っかかる感じのする箇所がある場合は、初期虫歯によってすでに歯が溶かされ、段差が生じているかもしれません。

また、歯垢や歯石がこびりついている場合も、歯の表面にザラつきを感じることがあります。

虫歯の前兆の見つけ方

虫歯の前兆は、上記でご紹介したような症状からも見つけられますが、それ以外にも以下のような方法で見つけられる場合もあるので、ぜひ試してみてください。

まず、歯の表面に歯垢がついているかをチェックします。磨き残しがあると、舌で歯を触ったときにザラザラとした感じがあるので注意しましょう。

ザラつきを感じたら、ティッシュで歯を拭き取ってみると、少し黄色っぽい歯垢がとれることもあります。

次に、見落としがちな歯と歯の間のチェックです。この部分にできる虫歯の前兆を見つけるには、デンタルフロスを使用します。フロスを歯と歯の間に入れて動かしたとき、引っかかりがある場合は、虫歯の前兆、もしくは初期虫歯ができている可能性もあります。

ぜひチェックしてみてください。

知覚過敏と虫歯の違い

虫歯 前兆

歯に冷たいものがしみる知覚過敏。虫歯の前兆でも冷たいものや温かいものがしみることもあるため、知覚過敏と間違えてしまうケースもあります。

虫歯の発見が遅れて治療が大変になってしまう可能性もありますので、どちらなのかを見極めることが大切です。

ここでは、知覚過敏と虫歯の違いについてご紹介します。

見た目が違う

知覚過敏は、冷たいものがしみるという以外に、歯自体に目で見てわかる症状はあまりないのが特徴です。歯というよりも、歯と歯茎の境目に注目します。

以下は、知覚過敏の見た目の特徴です。

・歯の根元が露出している
・歯茎が下がっている
・歯自体には穴などの症状がない

歯茎が下がることによって、歯が長くなったように見えます。以前より歯が長くなったと感じる方は要注意です。

一方、虫歯は歯の一部が変色したり表面に小さく穴があいていたりなど、歯自体の見た目に症状が現れることもあるため、見た目の違いで知覚過敏と見分けることができます。

痛みの長さが違う

知覚過敏と虫歯は、痛みを感じる長さに違いがあります。

知覚過敏は、冷たいものを飲んだり食べたりした瞬間だけ、一時的な痛みを感じるのが特徴です。個人差はありますが、痛みの長さは長くても10秒程度でおさまりますので、それ以上続くようであれば虫歯を疑った方がよいでしょう。

また、知覚過敏は時間がある程度経っても痛みの程度が進行しません。虫歯の場合は、時間が経過するごとに痛みが強くなり、ひどくなって神経が死んでしまうと逆に痛みがなくなります。

しかし、知覚過敏にせよ虫歯にせよ、歯科医院で診断を受けて適切な処置を行ってもらうことに変わりはありませんので、自分だけで判断せずに歯科医院へ相談するようにしましょう。

まとめ

虫歯のメカニズムや進行具合と治療方法、虫歯の前兆や初期症状、知覚過敏と虫歯の違いについて詳しく解説しました。

虫歯は歯に穴があいてしまうと自然に治ることはありません。そのため、前兆や初期症状についての知識を把握して、症状が進行しないうちに歯科医院へ相談することが大切です。

虫歯は穴があいていない状態であれば、日々の歯磨きやセルフケアによって自分で改善できる場合もあります。治療が必要になった場合でも、痛みのない方法で治せるケースもありますので、早めに見つけておいた方がよいでしょう。

「内藤歯科」は、初台駅から歩いて1分のところにある歯科医院です。

「最新の医療環境を整え、常に患者様の立場に立って最適な治療をご提供すること」を歯科治療のコンセプトに掲げ、診療を行っております。

すでに虫歯になってしまった歯だけでなく、予防歯科にも注力しておりますので、かかりつけ医として生涯にわたってお付き合いいただけます。

虫歯の前兆と思われる症状がある方や、虫歯を予防したい方は、ぜひ「内藤歯科」までご相談ください。

 

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