インプラントとは その4

今回は、歯科インプラント治療の適応について、ご説明いたします。

私がインプラント治療を開始した、1990年代は、まだまだ一般には知名度が低く、歯を失った患者様にご説明いたしましても、なにか「恐ろしいもの、胡散臭いもの」というイメージを持たれる方が、多かったものでございますが、昨今は、大分様変わりいたしました。

不幸にして抜歯に至った場合に、患者様のほうから、「じゃあ、インプラントでお願いします」と、さも当然の事のように依頼されることが、多くなりました。

時代は変わり、インプラントの専門医といたしましては、多くの患者様に認知されるようになった、歯科インプラントに感慨深いものがありますが、一方で、まだインプラントの適応については、広く認知されたとは言えないように思います。

歯を失った場合に、取るべき選択肢は、3通りあります。

1、義歯(金属のばねが付いた、取り外し方式の方法)

2、ブリッジ(両隣の歯を削り、連続した歯をかぶせる方法)

3、インプラント(人工歯根の方法)

このどれが最適かは、個々のケースに応じて変わるものです。必ずしもインプラントが最適ではないケースも、実際には多々あります。

たとえば、日常生活で、会社への通勤は、電車が便利でも、遠方への出張には飛行機が便利であったりします。その逆はうまくいきませんね。要は状況に応じた使い分けが必要となります。

ゴーンさんの日本脱出にはプライベートジェットが便利かもしれませんが、幼稚園の送迎には、いくら急いでいても、プライベートジェットはやりすぎでしょう。

日常生活ではこのように、適材適所が当たり前のように行われていますが、歯科インプラントについては、「インプラントこそが最上」との神話が構築されて、信じている方が多いように思います。

まずは、歯を失った場合は、状況に応じて、3通りの選択肢があり、その優先順位は、一定ではないものということを、覚えておいてください。