毎日しっかり歯を磨いているのに、なぜか歯茎が下がってきた気がする、冷たいものがしみるようになった。
 そんな経験はありませんか。

実は、良かれと思って続けている習慣が、知らず知らずのうちに歯や歯茎を傷つけていることがあります。
 初台の内藤歯科でも、硬い歯ブラシを選んだり、長く磨いたりと、熱心にケアしている方ほど陥りやすいケースが見られます。

ここでは、歯科医が科学的根拠に基づいて、歯と歯茎を傷つけてしまう代表的なNG習慣5つを紹介します。
 今日から正しいケアに切り替えて、健康な口もとを守りましょう。

 

1. 硬すぎる歯ブラシを使っている

【良かれと思っていること】
 硬い毛先の方が汚れをしっかり落とせる気がする。

【問題点】
 硬い歯ブラシは一見しっかり磨けるように感じますが、毛先の刺激が強く、歯茎を傷つける原因になります。
 長期間使うと歯茎が下がり、歯の根元が露出して知覚過敏が起こることもあります。
 さらに強い摩擦が続くと、歯の表面のエナメル質や象牙質が少しずつ削られ、くさび状欠損と呼ばれるすり減りが生じることがあります。

【改善法】
 おすすめは「ふつう」または「やわらかめ」の歯ブラシです。
 大切なのは硬さではなく、毛先が歯と歯茎の境目にしっかり届くこと。
 力を入れすぎず、小刻みに動かすバス法を意識しましょう。

 

2. 同じ場所を強く磨きすぎている

【良かれと思っていること】
 念入りに磨けば磨くほど清潔になると思っている。

【問題点】
 力を入れすぎると、歯茎や歯の根元にダメージを与えます。
 特に利き手側の奥歯など、磨きやすい部分に圧力が集中しやすく、歯茎が下がったり、根元が削れたりして知覚過敏を悪化させることがあります。

【改善法】
 歯磨きの理想的な圧は150〜200g程度。筆記用具を持つくらいの力が目安です。
 歯ブラシを鉛筆のように持つペングリップに変えると、自然と力をコントロールしやすくなります。

 

3. 食後すぐに強く磨いている

【良かれと思っていること】
 食べたらすぐ磨けば虫歯を防げると思っている。

【問題点】
 基本的には、食後できるだけ早く磨くことが虫歯予防の面で有効です。
 ただし、炭酸飲料や柑橘類、ワイン、酢を使った料理など酸性の強い飲食物を摂った直後は、歯の表面のエナメル質が一時的に柔らかくなります。
 この状態で硬いブラシや強い力で磨くと、エナメル質の表面が摩耗しやすくなることがあります。

【改善法】
 酸味の強いものを摂ったあとは、まず水やお茶で口を軽くゆすぎましょう。
 そのうえで、力を入れずに優しく磨けば問題ありません。
 普通の食事内容であれば、時間をおかずに歯磨きをする方が望ましいとされています。
 大切なのは、磨くタイミングよりも磨く力と正しい方法です。

 

4. 歯磨き粉をつけすぎている

【良かれと思っていること】
 たくさんつけた方がしっかり磨ける気がする。

【問題点】
 歯磨き粉はあくまで補助的な役割です。
 量が多いと泡立ちすぎて、しっかり磨けたと錯覚しやすくなります。
 また、うがいをたくさんするとフッ素が流れやすくなり、再石灰化効果が十分に得られません。

【改善法】
 大人は1cmほど、6〜14歳はエンドウ豆ほど、3〜5歳は米粒大が目安です。
 磨いた後は1〜2回、少量の水でうがいする程度にとどめましょう。
 フッ素を口の中に残す意識が大切です。

 

5. デンタルフロスや歯間ブラシを使っていない

【良かれと思っていること】
 歯ブラシだけで十分磨けていると思っている。

【問題点】
 歯ブラシだけでは、どんなに丁寧に磨いてもおよそ60％程度の汚れしか落とせません。
 残りの汚れは歯と歯の間や歯周ポケットに残り、虫歯や歯周病の原因になります。

【改善法】
 フロスや歯間ブラシを併用することで、歯と歯の間のプラークを効果的に除去できます。
  1日の終わりに必ず使う習慣をつけると、清潔な口内環境を維持できます。
 どちらを使えばよいか迷う場合は、定期検診で歯科衛生士に相談しましょう。

 

歯に悪い習慣：よくある質問（FAQ）

 

Q1. 歯磨きの回数はどれくらいが理想ですか？
 A. 朝・昼・夜の1日3回が基本です。特に寝る前は、虫歯菌が増えやすいため丁寧に磨きましょう。

Q2. 電動歯ブラシを使っても大丈夫ですか？
 A. 問題ありません。ただし押しつけすぎは逆効果です。軽く当てて、ブラシの動きに任せて磨きましょう。

Q3. フロスは毎日使う必要がありますか？
 A. はい。歯と歯の間の汚れは毎日たまります。夜の歯磨き時に取り入れると効果的です。

Q4. 歯茎が下がってきた場合、元に戻せますか？
 A. 一度下がった歯茎は自然には戻りません。ただし、正しいブラッシングと定期的なクリーニングで進行を防げます。

 

正しい習慣で歯の健康を守ろう

硬い歯ブラシや強すぎる磨き方は、歯茎を傷つけて知覚過敏を起こす原因になります。
 また、フロスや歯間ブラシを使わないと、歯周病や虫歯のリスクが高まります。
 日々の小さな違いが、将来の歯の健康を大きく左右します。

内藤歯科では、一人ひとりの歯や歯茎の状態に合わせたセルフケアの方法を丁寧にお伝えしています。
 磨き方やブラシの選び方など、気になることがあればお気軽にご相談ください。
 科学的根拠に基づき、長く健康な口腔環境を維持できるようサポートいたします。

 

初台の内藤歯科へのアクセス・ご予約

【医院名】内藤歯科（渋谷区初台）
 【住所】東京都渋谷区初台1-35-13（京王新線 初台駅 南口出口より徒歩1分）
 【電話番号】03-3370-8241
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 【公式サイト】https://www.e-shikaiin.com/（Web仮予約可）

 

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記事監修	内藤歯科・院長内藤嘉彦
出身大学	東京科学大学（旧東京医科歯科大学）出身
学会・資格	顎咬合学会・認定医
	ICOI（国際口腔インプラント学会本部アメリカ・認定医）
	ISOI（国際口腔インプラント学会本部ドイツ・認定医）
	ストローマンインプラント・スペシャリスト認定医
	世界10数か国において、インプラント、歯周病、審美の研鑽
	世界レベルの学会で専門医の研鑽を続けています。